新薬開発の流れと治験に携わる看護師の業務

日本の新薬は、大きく分けて3つのプロセスを経て開発されることは看護師として知っておくべきだろう。
まず基礎研究で有望とみなされた物質は、動物などを対象にして行う非臨床試験というプロセスで有効性が確認される。
非臨床試験の後には、実際に人間の体に物質を投与して、安全性をチェックする臨床試験が実施される。
治験は、こういった臨床試験のことを指すし、通常基礎研究には2年から3年前後、非臨床試験には3年から5年前後の月日が費やされる。
臨床試験である治験のプロセスも、3年から7年前後の期間を設けて行われるのが一般的だ。
治験で安全性が確認された薬は、国によって審査が行われ、無事に審査に通れば製薬会社によって製品化される。
看護師が従事することが多い治験コーディネーターは、製薬会社と医療機関、被験者の間に入り、臨床試験がスムーズに行われるようにさまざまなサポートや調整を行う。
医療機関を対象にしたセミナーの実施、被験者の募集や被験者への治験内容の説明などは、治験コーディネーターの業務のひとつだ。
看護師から人気の治験の職種には、臨床開発モニターなども挙げられる。
臨床開発モニターの場合は、医療機関での治験が適切に行われているかどうかをチェックし、プロセスを管理するのが主な業務である。
治験コーディネーター、臨床開発モニターは、いずれも担当する治験が終わるまで継続して業務に携わることが多い。
これら新薬に関わる業務について、看護師目線から書かれたサイト(新薬開発を知ろう~看護師の視点から~)があったので一度目を通しておくことをお勧めする。